理事長年頭のご挨拶
2022年 理事長年頭のごあいさつ
テレビ朝日健康保険組合 理事長 小野瀬 雅久
(テレビ朝日取締役)
新年あけましておめでとうございます。
年頭にあたり、ごあいさつを申し上げます。
日頃より健保組合の運営にご理解とご協力をいただき、ありがとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
昨年は、一昨年に続き新型コロナウイルスの感染拡大が医療、経済、そして国民生活に重大な脅威となった1年でした。そしてコロナの収束は、まだまだ見通せない状況が続いています。
新型コロナウイルスの影響は健保組合の運営にも影を落としていて、来年度の医療費の伸びや納付金の予測を難しくしています。
納付金の負担は、標準報酬総額が高い健保組合が多くなり、標準報酬総額が低い健保組合が少なくなるという仕組み(総報酬割)が導入されています。長引くコロナ禍で経済が低迷する中、企業の収益が落ち込み標準報酬が下がる健保組合も出ていて、納付金の負担は軽減される一方で、そのしわ寄せが標準報酬の高い健保組合にのしかかることが予想されています。
その結果、テレビ朝日健康保険組合でも前期高齢者納付金と後期高齢者支援金(以下「納付金」)の負担は、2022年度も16億3千500万円と高止まりする見込みです。本来保険料収入は、保険給付費や保健事業費に使われるべきものです。しかし、2018年度から拠出金が保険給付費を上回るようになり、保険料収入だけでは足りず、前年度からの繰越金や別途積立金からの繰り入れ等により収支を合わせているのが現状です。
介護保険についても、納付金が一昨年度から全面総報酬割となり、新型コロナウイルスの影響で標準報酬が落ち込み納付金が減る組合が出る一方、テレビ朝日健康保険組合を含めた標準報酬総額の高い組合が多く負担を強いられることが予想されます。
このように厳しい状況ではありますが、テレビ朝日健康保険組合は引き続き特定健診や特定保健指導を中心とした保健事業に力を入れていきます。新型コロナウイルスの感染リスクとして、基礎疾患があると感染者が重症化しやすいという事実があります。この基礎疾患の代表的なものが糖尿病や高血圧、高脂血症などのいわゆる「生活習慣病」と呼ばれるものです。特定健診で「生活習慣病」のリスクがある人を見つけ出し、特定保健指導で「生活習慣病」になりにくいからだづくりに取り組んでもらうことが、コロナ禍で健康を維持する有効な手段と考えています。
すでに2021年度は、在京の被保険者を対象にした特定保健指導に、対象者の7割に迫る方が参加しています。さらに地方勤務の方や被扶養者への保健指導にも参加を呼び掛けています。
健保組合のこれらの取り組みにご理解をいただき、皆さまが健康で少しでも快適な1年を過ごされますよう、お祈り申し上げます。